日々の記録

カナダの大学で人類学を中心に学んでいます

宗教のエッセイを書きながら考えたこと

こんにちは。今日私が住んでいるところでは4月なのに雪が降りました。昨日はとっても天気が良くて気持ち良い空だったのですが、毎日コロコロ変わる天気で何着たらいいのかわからない日々です。

 

今学期もあと一週間というところまで来ました。とっても早かったです。毎学期時間が進むのが早くなってきているような気がします。それに付随するかのように、エッセイを仕上げる時間が期限ギリギリになってきています…よくない笑 今までと同じように始めても、日々のリーディングや他の課題に時間がかかるせいで、いつの間にかエッセイ期限のすぐなん日前になってしまい、毎回とんでもないストレスを抱えて課題をしています。よくないです笑 でも本当に他のみんなはリーディングして予習して復習しての間にどうやって課題をしているのだろうかという気持ちです。教えて欲しいです…

 

まだ課題が幾つか残っているのですが、なぜかブログを書いています。勉強のモチベーションにもつながるのでいいのかなと。

 

前回の宗教のペーパーはせっかくなので日本の神道について書いてみようと思い、色々リサーチをしました。本当は現代社会に残るアニミズム的な日本人の考えを書きたかったのですが文献があまり豊富ではなく、諦めることにしました。残念です。どの課題も100%自分の書きたいトピックで書けるとは限らないですよね。自分の興味と、調べられる文献と、その内容によって柔軟に、でも妥協しすぎないでできるトピックが一番です。文献がなさすぎて後で苦しむのも自分なので。

 

ということで、今回はトピックを決めるまでに結構な時間を費やしてしまい、すごくストレスでした。課題提出もギリギリになってしまい反省です。

 

結局江戸時代からの武士道が戦前〜戦時中のナショナリズムにどう影響を与えていったのか、ということについて書きました。今まで漠然と、日本の戦時中のナショナリズムはどこからきたのだろうと思っていました。21世紀を生きる自分には日本行き過ぎた戦時中の信仰心がいまいちピンとこず、どうして、という気持ちばかりあったんですよね。(この日本の戦後の’無宗教’と呼ばれる人が多い現象についても本当は興味があったのでワードカウントさえ制限なければ書きたかったです…)でも、リーディングをしているうちに、基本的な日本人としての’信じるもの’は残り続けるんだな、と腑に落ちたんです。もちろん、宗教的信念は変化し続けます。結局人間が作り、維持しているものなのでその時代にあった価値観や政治的なイデオロジーに影響されるんですよね。文化は変化し続けるので、何百年前の宗教的信念がそのまま完璧に残るということは不可能だと思うのですが、変化がしづらい部分、人々に受け継がれていく部分もたくさんあるんだなというのを再確認できました。

 

武士道は日本人にとって、当時敵対していた西洋諸国とは違った’ユニーク’な価値観だったと思います。’恥’を恐れたり、名誉のために切腹したり。一つ全く知らなかったことがあったのですが、切腹はお腹の中に魂が宿っていると信じていた人々が、腹をきりその無垢さを証明するために行われていたそうです。そして日本政府はその唯一無二の武士道を利用して、日本人としての誇りとナショナリズムを増幅させようと試みたようです。やっぱり、統一された思想を持つことって武器にもなり凶器にもなるのだと思います。封建制度で国というよりかは大名に仕えていた侍を統一するため。ずっと農業に従事していた人々を戦闘要員として教育し、他の兵士との意思統一をするため。辛い訓練や過酷な戦場で心の拠り所とも言えるような強い国家への忠誠心と、日本人としての誇りを強めるため。このような全てを達成するために利用されたのが武士道で、日本のナショナリズムに繋がっていったのだと思います。

 

新しい考えがポッと出てくることって珍しいのではないかなと考えています。どれも結局は地続きで、形を変えながら残り続けている考えや文化がたくさんあるんだと思うんですよね。まだまだ勉強したいと思います。

 

私は自分のことを無宗教だとしますが、それでも日本の宗教的な行事や行いに参加することがあります。小さなことで言ったら、仏壇には手を合わせますし、手洗いうがいもしますし、食事前には手を合わせていただきますと言います。自分が何を信じているか、ということと実際に何をしているか、ということは違うのだなと感じます。

 

宗教は本当に面白いです。もっといろんなことを学びたいのですが、自分に関係があるもの、日本のことについてももっと勉強したいなと思う気持ちが最近強いです。自分を知ることにもつながると思います。でも、全く知らない文化を学ぶことによっても自分自身のことについても反芻できるので、どちらも大事ですよね。

 

人類学の中でも、何について学びたいのかゆっくり考えていきたいです。今学期とっているAnthropology of Women のクラスも本当に良かったのでまたブログ書きたいと思います。

 

それではまた〜。