日々の記録

カナダの大学で人類学を中心に学んでいます

中国史とリーディングウィーク

こんにちは。お久しぶりです。

 

毎回言っているかもしれませんが、最近生活することに慣れてきました。10月に始めたバイトも、ほとんどの人の顔と名前を覚えたので以前より楽な気持ちで仕事ができています。やっぱり何事も新しく始めて慣れるまで時間がかかるのだなぁというのを実感しています。人と話すにしても、その人の人となりを知っているだけで会話が楽になりますもんね〜。

 

お天気もいい日が続いていて、日も伸びてきたので以前より少しだけ明るい気分になります。日が落ちるのが早いと毎日1日が終わるのが早く感じて、勉強しただけで1日が終わってしまうような気がして悲しくなったりしていました笑

 

 

 

先学期に続いてとっている中国史ですが、今は第二次世界大戦前のことを授業で扱っています。ほぼ毎授業と言っていいくらい、日本の話が出てきます。それほど中国と日本の関係は切っても切り離せない関係なのだろうなと思います。タームペーパーは日中の歴史の認識の違いについて書こうと決めました。初めは日中関係がこじれている理由について書こうかなと思っていたのですが、あまりにも明白というか…日本が戦時中にしたことは中国にとって許しがたく、簡単に許せ、というのも無理な話だなと思ったんですね。

 

その後、1937年の南京事件について調べているときに、被害者の数がどの歴史的記録をもとにするかで大きく変わって来るというのを読みました。もちろん、日本と中国では主張している数が違います。そして、日本の高校教科書などでは大学受験のためというのもあるかもしれませんが、歴史的出来事についての描写がどちらかというとドライで簡潔に書いてありますよね。今、歴史を勉強しているとより生々しい出来事として心に残ります。たまに授業を聞いたり、文献を読むのが辛くなったりするほどです。もちろん、大学と高校の違いもあるとは思いますが、調べたところ日中では教科書に書かれている詳細さも違うようです。

 

日本と中国、どちらが悪いのかとを主張したいわけではなく(複雑すぎて簡単に決められるものではない)、いかに歴史や教育が人々の思想について影響するのかについてフォーカスしていきたいなと思っています。これは個人的な感覚なのですが、日本に住んでいるとどうして中国政府が日本に対してあんなにも攻撃的なんだろうと思う人が多いと思います。確かに、私も中国政府が公平ではないなと思う時があります。それでも私は、日本人として、バイアスがかかっているのではないかと自問自答するようにしています。まだ戦後の歴史については勉強不十分なので大きなことは言えないのですが、戦時中のことに対して私は自分自身の認識が甘かったなと痛感しました。

 

私は歴史を学ぶことで変わる認識があるのではないかなとおもいます。ただ、専門家に査読されているはずの論文を読んでも、作者のバックグラウンドや生まれ育った場所などで考え方が変わり、文章に良くも悪くも反映していることがあるなと思います。一つのイベントを話しているはずなのに、見方により違う出来事のように語られている場合もあります。それが歴史の難しいところですよね。歴史だけでなく、すべての学問に言えることかもしれません。それなので私も情報の取捨選択に気をつけたいと思います!

 

オープンアクセスで面白い論文があったので載せておきます。興味がある人はぜひ!

 

笠原祥士郎(2003) 「日本と中国の歴史教育について」、『北陸大学機構』、第27号、 pp. 201-213. https://www.hokuriku-u.ac.jp/library/libraryDATA/kiyo27/koku.pdf

教授は私が日本人ということを知っているので、日本語の論文を参考文献にすることを勧めてくれました!読むのが楽しみと言われたので頑張りたいと思います。

 

 

ブログ書くの好きなのでもう少し更新できるようにしたいです。勉強しんどいなと思うこともありますが、文字にすることで自分が勉強好きなんだな〜と再確認できるのがいいです。あとは授業で消化不足になってしまっている自分の考えを書くことで、少し客観的になれる気もしています。本当は人類学専攻なので人類学の話をもっとしたいです…中国史は教授がすごく話の上手な人でドライになりがちな歴史の授業がとても楽しいです。また日本の話題がよく出てくるので自分も考えさせられることがたくさんあるんだと思います。結局私は、自分の為にしか、自分の興味あるものしか勉強できないんだなと痛感しています…

 

 

今日でWEEK6が終わったのですが中間前に1週間のリーディングウィークがあるので更新できるようにがんばります!テストとエッセイの締め切りが休み明けにあるのでなかなかだらだらはできないと思うんですけど、いつもよりは余裕のある生活ができるとおもうので!次は人類学でとっている Anthropology of Women Cross-Culturally についてお話しできたらいいです。

 

 

それではまた〜