日々の記録

カナダの大学で人類学を中心に学んでいます

Fall 2021 の振り返り

こんにちは。

ようやく全部のファイナルも終わり、冬休みに突入しました。

 

今学期は対面授業になって初めての学期で、ルームメイトとの共同生活を始めて、現地でのバイトを始めて、英語圏で生活をするという初めてだらけの4ヶ月でした。今までで一番早く過ぎ去ったセメスターでした。10月と11月は何があったのかほとんど覚えていないくらいあっという間でした。1年生の時よりも課題が増えて、ストレスを感じながらも、授業内容は今までで一番面白かったかなと思います。

 

また、去年より自分の英語力が上がった(と思う)ので、同じように授業を受けて課題をこなしていても、入ってくる情報量と、脳に自分の知識として留まるものが増えたように感じます。1年生の頃は内容を理解するのに必死でしたが、今回はやっと自分の知識として蓄えることができたかなぁと思いました。

 

リーディングやライティングは自分でも向上したなぁと感じるのですが、やっぱりスピーキングになると自信を無くしてしまう場面が多く、もっとできるのに、もっと積極的に参加したいのにな、といったフラストレーションを感じることが多々あって悔しかったです。結局は挑戦して、失敗しないと上達もしないので、周りにどう思われようと自分の意見はしっかり主張していきたいなと思います。言いたいことがあるのに言えない時ほど辛いものはないんだなと感じた哲学のディスカッションがたくさんありました。きっと、落ち着いて話せば大丈夫なのに、自信がないから余計にギクシャクしてしまったような気がします。難しい。こればっかりはガッツと慣れと経験ですね。

 

英語以前に、自分の発言に自信がないことが多かったり、人に自分の意見を聞かれるのが苦手だったりするのですが、自分の好きな勉強に関してはなりふり構わずもっと積極的になりたいなと思います。このブログも、自分のそんなところを直したくて始めたリハビリの一環でもあります。笑

あまり周りからの評価を気にしないで生きていきたいです。

 

前置きが長くなりましたが、今学期とった面白い授業を紹介したいと思います。

 

国史

 

この授業では、明時代の少し前から、清時代の崩壊までを勉強しました。高校の授業でも習ったことはあったのですが、カナダからの目線で習う中国史は違った面白さがありました。特に、授業で 'modernization' という単語を使われることが多かったのですが、それと同時に 'westernization' という言葉も同じ意味として使われていて、複雑な気持ちになりました。また、1800年代後半に中国を侵略し始めた日本のことも授業内でよく出てきて、中国と日本を比較したりしていました。日本をペリーが開港しに来た時に黒船を脅威に感じ、西洋の文化を取り入れ始めましたが、中国はイギリスでの産業革命が行われていたときに、すでに自国で高いクオリティでの生産物(pottery など)が作られいました。実際、イギリスで作られていた大量生産のものよりもクオリティは高かったのですが、自国のものに自信があり過ぎて(?)ヨーロッパの生産物に全く興味を示しませんでした。その結果、1800年代に突入した時にヨーロッパ各国の武器からは遅れをとってしまい、戦争で敗戦が続き、さまざまな国と不平等条約を結ぶことになってしまいます。

 

この授業では、modernization, westernization, globalization について、個人的にとても考えさせられました。中国は自分たちの文化を守りたかったがために、軍隊としては遅れを取りましたが、それが悪いことのように語られるのはなんだか腑に落ちませんでした。清朝もはじめは西洋の軍隊の良いところだけを真似して、自分たちの文化や慣習は変えないように努めたのですが、うまく行かず、軍だけを西洋化するのではなくて、国全体が西洋のような仕組みにならないと、欧米諸国に匹敵する強さは得られないと結論付けたんですね。結局、西洋、そして日本からの介入を避けるために軍の強化をして、その引き換えに自分たちの文化を変えて行って、、。日本にも近いことが言えるのかもしれません。

 

クラスではもちろん誰も、西洋の文化の方が優れていた、なんていう人はいませんが、そういう風な流れを感じてしまいました。また、自分が英語で、カナダで、このことについて学んでいるのが面白いなと思いました。文化は変わるもので、ずっと同じであり続けることはないし、昔の文化が絶対的に良い、ということはありませんが、西洋化というのはとても難しい問題だなと思います。ただ、自分のダメなところの一つに、文化の変化、主に西洋化に対して表現し難い、抵抗したい気持ちがあるので、もっと中立に俯瞰的に見れるように勉強したいなと思います。

 

周りのアジア出身の子に、「アジア人コンプレックスがある」という子が多くて、悲しい気持ちになってしまうからかもしれません。私は西洋も、アジアにも、どこの国にも誇れるところがあって、改善しなければいけないところがあると思っています。出身国は比べる必要がないのではないのかなと思うんです。人類学を勉強していると、自分や他人を批判することに抵抗を覚えるようになってしまうのですが、私は人種や文化で人間の価値は決まらないと思うので、私の友達もいつかその国出身だというコンプレックスがなくなってくれればいいなと願います。

 

私も日本の全部が好きなわけではないですけど、自分のアイデンティティーを否定したくはないなという気持ちがあります。難しいです。本当に難しい。でも、考えることを放棄したくはないし、悩むから勉強して、少しでも自分が納得できる答えを探せるようにしているのだと思います。もっと勉強して、自分なりの答えがいつか見つけられるようにしたいです。

 

 

 

 

 

来学期にGlobalization and Resistence という授業を受けたかったのですが、自分の通っているキャンパスでは開かれないらしく、、無料で受けられるオーストラリアの大学の Globalizationのコースを冬休み中に受けようと思います。笑 楽しみです。

 

もっと紹介したいクラスがあるのですが、長くなってしまったので今日はこの辺で。また時間がある時に更新したいと思います。ちなみに、来学期には今回の中国史のつづきの授業を取ることにしたのでそちらも楽しみです!

 

まとまらないまま投稿してしまってすみません。私もまだまだ勉強中なので自分の考えが変わることもあると思いますし、もっと勉強しなければならないことがたくさんあるのですが、今学期勉強した感想として残しておきたいと思います。

 

それではまた〜。